_
● カール・ラベダー氏:ロケットニュース24
『
ロケットニュース24 2011年11月22日
http://rocketnews24.com/2011/11/22/154841/
財産全部を寄付し、月10万程度で生活する元富豪
「お金が私から幸せを遠ざけていた」
お金は多いほど幸せも大きくなるのだろうか?
そのことの答えは、人によって異なるだろう。
オーストリアのとある富豪は、長年悩み続けた結果、ひとつの結論に達した。
彼が自らの経験から導き出した答えは、「すべてを手放す」ということ。
彼は約100坪の持ち家、別荘、車、趣味で集めていたグライダーを売り払い、本業であった室内装飾品ビジネスさえも手放して、貧しい国を支援する組織を設立し、そのすべてのお金を寄付したのである。
彼によれば、お金は彼から幸せを遠ざけていたというのだ。
財産のすべてを手放して、一から生活を組み立て直したのはオーストリアの富豪、カール・ラベダー氏だ。
彼は生活するのにまったく差し支えないだけのお金を稼いでいた。
差し支えないどころか、裕福・富豪と呼ばれるだけの富を得ており、別荘を持っており趣味でグライダーを集めるだけのお金を得ていたのである。
しかし、彼には長年ある疑問があった。
貧しい家庭で生まれ育った彼は、規則的に働き続けることでお金を得ることができるようになり、お金を得ることで自動的に幸せになると信じていたのだ。
ところが、ビジネスで成功するようになると、それが間違いではないかと思わざるを得なくなってきたのだ。
まるでお金を守るために奴隷のように働いている気さえする。
その疑問は歳を重ねるごとに大きくなって行き、ハワイへ旅行に出かけた際に、あることに気がついたのだ。
それは、ホテルや観光施設で接客してくれるスタッフが、自分のお金で動いていることを理解したのである。
長期休暇で長らくハワイに滞在したのだが、彼は本当に人間らしい人に出会わなかったと感じた。
お金があるが故にお金を使うことに依存し、自らが人との付き合いを軽薄にしているのではないかと感じ取った。
のちに彼は、アフリカ旅行にでかけるのだが、そこで自らの富が彼らの貧困と強い因果関係にあると悟り、すべてを手放すことを決意するのである。
そして財産をすべて売却して「MyMicroCredit」と呼ばれる第三国支援の組織を設立、すべてのお金を寄付したのだ。
彼はメディアの取材に応えて、次のように語っている。
「経済的な成功に執着するとき、人間らしさを損なっていくのかもしれない。
たとえば、出会った相手がいくら金を持っていて、自分にとってどう有益に働くのか、そればかりを考えてしまう」
と説明している。
そして、
「これまでの人生で具体的に何を損なったか?」
との質問に対して、
「時間」
と答えている。
「本当の自分や、人間らしさを見つけるために20年を費やした」
と振り返っているのである。
現在彼はライフスタイルコーチとして活躍しており、
「幸せは学ぶことができる」や
「幸せであるのに十分なお金」
などをテーマにセミナーを行い、
「何も持たないものは『与えること』ができる」
という著書を発刊している。
思い切った人生の転換は、彼にとって良い結果をもたらしたようである。
参照元:ODDITY CENTRAL(英語)
』
Scrap Book
_