2012年1月5日木曜日

サイバー戦士:総国民皆兵体制へ:中国国防部「ネット藍軍」

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● ネット藍軍 




レコードチャイナ 配信日時:2012年1月5日 6時51分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57553&type=0

中国がサイバー戦争への備えを強化、「国民皆兵」体制の確立へ

 2012年1月1日、「サイバー空間」が世界各国にとって新たな戦場となっており、今年はその争いがさらに激化することが予想される。
 中国も準備にぬかりはなく、一般庶民をも一兵卒とする「国民皆兵」体制を構築しようとしている。
 米ボイス・オブ・アメリカの中国語版ウェブサイトが伝えた。

 ネットセキュリティ情報サイト「Defense Web」によると、2012年に全世界でサイバー戦争関連に費やされる金額は約159億ドル(約1兆2200億円)に上ると推算されている。
 2012年から2022年までの10年間、各国政府は敵意を持って攻撃を仕掛けてくるハッカーに対抗するため、巨額の予算をつぎ込むことになるだろう。

 中国も昨年、サイバー部隊「ネット藍軍」を創設、
 「自国のネットセキュリティレベルを引き上げるためのもので、ハッカー部隊ではない」
と強調した。
 中国政府はこれまでも、中国人ハッカーが外国政府・企業へのサイバー攻撃事件を起こすたび、
 「民間の個人が行ったもの」
と釈明してきた。

 だが、実はこの「民間の個人」こそが中国のサイバー戦争における“秘密兵器”の1つなのである。
 中国人民解放軍傘下の新聞「中国国防報」は22日付で、
 「軍、国家、団体組織あるいは個人に至るまで、サイバー戦争の兵力だ
と呼び掛け、
 「社会全体を階層化し、明確な指揮系統を構築しなければならない」
と国民皆兵体制の確立を訴えた。

 同紙は軍だけでなく、IT関連の技術を持つ企業も予備役や民兵を組織し、必要な時にいつでも任務を遂行できるよう準備をしておくべきだと強調。
 「官・軍・民が一体となってサイバー戦争に臨み、指揮系統を社会の末端にまで行き渡らせること
の重要性を説いている。




人民網 2011年6月27日
http://search.babylon.com/imageres.php?iu=http://j.people.com.cn/mediafile/201106/27/F2011062713253501357.jpg&ir=http://j.people.com.cn/95952/7421700.html&ig=http://t2.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSbuumhY1gAM_b-5Os0Pu7qTPJb37OraD5a8I3-a63Jj8vxxR_CNS4zp5Q&h=333&w=500&q=%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E8%97%8D%E8%BB%8D&babsrc=HP_ss


中国が「ネット藍軍」を創設したわけ

 国防部の耿雁生報道官はこのほど定例記者会見で、中国が軍隊のインターネットセキュリティレベルを向上するため、「ネット藍軍」を創設したことを明らかにした。
 このニュースは大きな反響を引き起こし、専門家からミリタリーファンにいたるまで、幅広い層が中国の「ネット藍軍」をめぐる討論を繰り広げた。
 「人民日報」海外版が27日に伝えた。

 ▽「ネット藍軍」とは何か?

 中国軍事科学学会の副秘書長である羅援・少将によると、「ネット藍軍」は部隊訓練時の別名であり、訓練内容はサイバー攻撃への対応と予防措置だという。
 中国国防大学の軍事専門家である李莉氏は、
 「西側諸国のサイバー部隊と比べると、中国のネット藍軍はまだ初期段階にある。
 制度の整った大規模なサイバー部隊というよりは、中国軍が実施する、サイバー攻撃に対抗するための訓練方法の一種と言った方が正しい」
と述べる。

 ▽目的はネットワークセキュリティの保障

 パンダ焼香ウイルスを初めとする各種のコンピュータウイルスが中国のネットセキュリティを脅かしている。

 軍事専門家である、国防大学の張召忠教授は
 「中国では現在、ネットワークへの依存がますます高まっているが、中国にはルートサーバーが1つもない。
 また、中国のネットワークハードウェア・ソフトウェアはほとんどが米国製のものだ。
 この点から見ると、中国はコンピュータの『ユーザー』でしかなく、ネットセキュリティがとても脆弱だ。
 このため、中国はネットセキュリティを保障する部隊を創設する必要性が十分にある」
と指摘する。

「ネット藍軍」の創設は、情報社会において必然的

 「彼を知り己を知れば、百戦あやうからず」という言葉は現在でも戦争の鉄則とされている。
 情報技術が急速に発展する今日、中国は情報ネットワークセキュリティを効果的に保障する必要がある。
 そのためにはまさに「ネット藍軍」が必要なのだ。

 中国国際問題研究所の滕建群研究員は、
 「ネット藍軍の創立は、中国が陸軍、空軍を創立したのと同じく、必然的なことだ。
 我々は情報社会の中で暮らしている以上、この環境における次世代の戦争にも適応しなければならない。
 ネット藍軍は国家の側面から見ても、戦争の側面から見ても、経済発展にとっても、社会の安定にとっても重大な戦略的意義を持つ。
 ネット藍軍が国の安全保障に向け、貢献を果たすと信じている」
と述べる。(編集SN)

 「人民網日本語版」2011年6月27日








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