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尖閣諸島での漁船の船長を英雄に祭り上げたことから中国の外交が狂い始めた。
アジア周辺諸国との関係は日増しに悪くなる一方。
気がつけば周りは敵だらけ。
中国の「ガキ外交」がなせる結果ではあるが、当局としては
「なんとかせにゃアカン」
と頭を悩ませ始めた。
身から出たサビ、と言っては身も蓋もないが。
そこで一発逆転のアイデアに飛びついた。
「日本皇太子の中国招待」
中国は日本と良好な友好関係を持っています、とアピールするのが狙い。
日本はアジアでも世界でも押しも押されぬ尊敬される民族。
そことの関係が良好なら、アジア周辺諸国とのギクシャクも和らごうとというもの。
だが政府そのものが煽っていた「反日感情」
一転してそれを「友好感情」に直さねばならない。
強権をして行うことはできるが、個人のメデイアがかくも大きくなった今、火をつけてせっせとマッチポンプのようにエネルギーを供給してしまったものの火消しに成功するか。
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レコードチャイナ 配信日時:2012年1月9日 19時16分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57726&type=0
中国政府が皇太子ご夫妻に訪中を打診、中国ネットユーザーに反対の声
―米華字メディア
2012年1月9日、中国政府が「皇太子ご夫妻の訪中を非公式に打診」していることに対し、中国のネット上では
「民意を無視している」
「日本に媚びへつらうつもりか」
など反対の声が噴出している。
米華字サイト・多維新聞が伝えた。
複数の日中関係筋によると、中国政府は日中国交正常化40周年の記念行事がクライマックスを迎える「日中共同声明」が調印された9月29日前後に皇太子ご夫妻が訪中することを希望している。
これにより、国内の対日感情を改善し、両国関係の強化につなげるのが狙い。
ちょうどこの時期には中国の指導者層が交代する党代表大会も行われるため、顔つなぎの意味合いも含まれているとの見方もある。
だが、10年秋の尖閣諸島沖での漁船衝突事件で日中関係は冷え込んでおり、日本側は抗議デモなどが起きることを懸念。
実現には国を挙げての熱烈歓迎ムードが絶対条件になりそうだ。
その懸念を裏打ちするかのように、中国のネットユーザーらは強く反発している。
「当局は民意を無視している」「日本に再び媚びへつらうのか」など反対の声が続々。
中国の「保釣(=尖閣諸島を守る)運動家」、李文(リー・ウェン)氏も
「当局は日本の市議が魚釣島に上陸してもお構いなしで、自国民の保釣運動を弾圧するだけ。
さらに日本の皇室に訪中を打診するとは、売国行為と何ら変わらない」
と激しく批判している。
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なにしろ、中国を「仮想敵国」とみなし、北海道の戦車を九州に移送して、
中国軍の日本上陸を想定して軍事演習をやってのけた日本。
今、日本は明確に中国への恐れを視野に入れつつ、その対策に奔走している。
もはや、中国が「仮想敵国」であるというのは明確な形で国民の中に根を下ろしてしまっている。
上海万博までの「日中友好」などといった建前は完全に吹き飛んでいる。
昨今の中国は手詰まり状態である。
アメリカの包囲網は着々と構築されつつある。
だが日本は「対中国」というテーゼを手に入れたため、フリーハンドで対応できることになった。
近年の中国の外交ベタが徐々にその結果を形ある姿で現れつつあるようである。
ここまでくると、中国国民もなかなか笑顔というわけにはいかないだろう。
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レコードチャイナ 配信日時:2012年1月9日 8時13分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57701
中国が皇太子殿下の訪中を打診
=日本側、「歓迎のムード作りが不可欠」―英メディア
2012年1月7日、日中国交正常化40周年に向けて、中国政府が日本側に皇太子殿下の訪中を打診している。
英BBC中国語版ウェブサイトが伝えた。
中国側には国内の対日感情を改善し、両国関係の強化につなげる狙いがある。
実現すれば、皇太子殿下にとって初めての訪中となる。
共同通信社は7日、複数の日中関係消息筋からの情報として、日本政府・与党は反日デモなどの活動を警戒しており、
「歓迎のムード作りが不可欠だ」
として、慎重に検討する構えを示したと報じている。
日中関係は2010年の尖閣諸島沖漁船衝突事件により冷え込んでおり、訪中実現には困難が予想される。
中国側は日中共同声明が調印された9月29日頃を想定しており、今秋には東京と北京で各種記念イベントもピークを迎える。
中国では新指導部による党代表大会が開催される見込みで、次期指導部が日中友好推進を継続する意図の現れであるとの声もある。
昨年秋以来、中国側は東京と北京で外交レベル・友好団体間での接触を強化しており、皇太子殿下の訪中の要望を伝達していたという。
だが、関係者によると、中国政府と民主党の関係はさほど密接ではなく
「訪中計画はまだ政府・与党首脳部には届いていない」
という。
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中国としては、近隣諸国との友好を促進しようとしたら日本との関係修復がまず前提になる。
アジア諸国はいつも日本を見ている。
日本の態度、行動がかれらの指針になる。
日本が中国と友好なら、中国とうまくやっていけるだろうと思う。
だが、日本が中国と反発しあうなら、中国との関係は時期尚早と判断する。
アジアにとって日本はなにごとにつけても、オピニオンリーダーなのである。
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